※この記事のアイキャッチ画像は、DALL·Eで生成しました。
手術の安全性や効率化は医療従事者のみならず、治療を受ける患者さんにとっても非常に重要なことです。医療現場では、日頃から安全性や効率化に向け、チームで取り組まれています。
私たちは、長年そういった取り組みを支援するためのソリューションを設計・構築しています。
この記事のインデックス
手術室に映像がなぜ必要なのか?
安全対策
開腹手術の術野映像や術場全景映像をライブ配信したり、それらの映像や内視鏡カメラの映像を長期間記録することで、医療安全対策や医療訴訟対策に活用することができます。
情報共有
患者やその家族へのインフォームド・コンセントに映像を活用したり、院内での情報共有を推進し、チーム医療に活用したりすることができます。
人材育成
大型モニターを用いて手術室内に集約表示したり、映像配信によって、後進の育成に使用したり、カンファレンスや学術発表で映像を2次利用したりすることに活用可能です。
手術室で扱われる映像の種類
![手術室映像の種類](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution-1024x456.png)
手術室では、様々な映像を取り扱います。
代表的なものでは、開腹手術をセカンドモニターに映し出す「術野カメラ」、手術室の全景を常に撮影する「術場カメラ」、内視鏡、顕微鏡、生体情報、CTなどの医療機器(モダリティ装置)、PACS、電子カルテなどの医療情報機器などです。
また、それを各手術室内で共有するためには、メディカルモニター(天吊り(アーム)型、壁面据付大画面型)などがあります。
手術室向け映像ソリューション
手術室のモニタリング・安全管理のソリューション
弊社では、主にこれらの入力映像をスタッフステーション(ナースステーション)、各医局などでモニタリングしつつ、長期間記録できる装置を設計・構築しております。
これらは主に、院内の必要な場所で手術状況を共有したり、各手術室や医局で専門医が進行状況をモニタリングすることに活用されます。
![手術室のモニタリング](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution2-1024x407.jpg)
さらに、これらの映像は安全管理のために長期間保存しておくことができます。
最も多いパターンは、短期保存用の高画質録画と長期保存用のスタンダード画質又は低画質映像の2種類を記録する方法です。
また、当社のシステムではモーション検知機能を使い、動きのない非稼働時を低画質で録画し、動きがある稼働時を高画質録画するといったことも可能です。
![手術室映像の録画](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution3.png)
術野高画質映像の活用
これらとは別に、術野映像を高画質で記録し、医局からサーバー経由でダウンロードできるメディカルレコーダーや各手術室の映像を患者情報等と連携して管理するサーバーの設計・構築もしています。
これらは先程のモニタリング向けシステムとは異なり、主に、医師の方々が学術発表や教育で使用します。以下の図は、上段が「術野映像」の運用方法、下段が「術場全景映像」の運用方法です。
![手術全景映像と術野映像の違い](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution4-1024x428.png)
これら2通りの運用ができることが、当社ソリューションの特徴です。
術野映像に関しては、麻酔専門医の方に使っていただくために、麻酔管理システム のオーダリングフローと連携して録画スタート・ストップができるソリューションや、フットスイッチで録画スタート・ストップができるオプションも提供しています。
リモート手術支援への活用
最近では、これらの映像をリアルタイムに遠隔地へ配信し、遠隔地からリモートで支援できるシステム「遠隔手術支援システム」も導入が進んでいます。
特に専門医は地方にとって貴重な存在で、都市部に偏在してしまっているケースが少なくありません。地方の病院にとって、大学病院等の専門医が遠隔から手術の状況をモニタリングしながら指示してくれれば、若い研修医の方の都市部への流出を防ぐことができます。
また、支援する専門医側にとっても、移動時間を削減できたり複数箇所の支援を移動せずに行えるなど、働き方改革に貢献できるソリューションとなっています。
「Da Vinci(ダヴィンチ)」や「hinotori(ヒノトリ)」などの手術支援ロボットが普及していく中、「IOWN(アイオン)」など今後のインフラ技術発展と合わせて、リモート手術支援はさら普及していくことでしょう。
![リモート手術支援ソリューション](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution5-1024x426.png)
術場全景配信・記録システムの特徴
当社が取り扱う術場全景配信・記録システムは、物件の規模や内容に応じて自由にカスタマイズできるソフトウェアベースのシステムです。
自由な画面分割ができ、1画面に最大64のカメラまたはビデオを配置し、マルチ表示することができます。
レイアウトは好きなサイズ、角度で自由に作成することができます。映像ごとに任意のタイトルを付けて表示することができます。
カメラ映像以外に、PCに保存している画像・動画ファイルや、ブラウザで表示できる業務用システムの画面を並列で並べることができます。
また、サーバーを独自のセキュアなクラウドサービスに接続することで、発行したアカウントを使ってログインし、コストを掛けずに各外部拠点からモニタリングすることも可能です。
レイアウトプリセット
![](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution6.png)
手術室ごとや映像の種類ごとに、あらかじめレイアウトのプリセットを作成することができます。作成後は、レイアウトをタブで切り替え表示することができます。
閲覧場所ごとに表示権限を設定できるため、閲覧したい場所のみで表示するように設定することが可能です。
各モダリティの映像も配信
当社のシステムでは、術場カメラ映像のみならず、術野カメラ、生体情報などのモダリティ映像を統合配信することができます。
カメラや映像機器を対応させることで、最大4K(H.264/H.265)の高画質記録にも対応していますが、編集のしやすさや管理のしやすさから、フルHD(1920×1080)以下の記録を選択される場合が多いです。
![](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution7.png)
各種システムとの連携
![](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution8.png)
手術室側でアクションすることで、ランプ、音声によるアラートの発信が可能です。また、AIによる顔認証の機能を追加することも可能です。
様々な種類のカメラに対応
一般的な全景カメラやズーム・回転機能付きのカメラのみならず、360度カメラとの連携が可能です。基本的には、「ONVIF規格」に対応した様々なメーカーの機器接続が可能です。
当社のシステムでは、閲覧したい部分を切り取って、付近に別映像として配置することも可能です(全てのカメラに対応)。
![](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution9.png)
大量の録画データを簡単検索
カメラにつけた名前を検索することで、その名前が入ったカメラの映像のみを並べることが可能。
また、カレンダーより特定の日付・時刻を選択して映像を表示することができます。
また、特定の箇所で動態検知した箇所のみを再生することができます。
この機能により、動態検知した時間を特定できるため、映像を探す時間を大幅に削減できます。
![録画データの検索機能](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution10-1024x269.png)
様々な医療現場での活用
ざっと手術室での映像ソリューションをご紹介してきましたが、その他にも医療機関では様々な映像ソリューションの活用方法があります。
![手術室、検査室、内視鏡センターでの活用](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution11-1024x226.png)
当社では、これまでご紹介した術場・術野のモニタリングから、CT検査、PET検査室やその控室のモニタリング、内視鏡映像を一箇所に統合して配信する内視鏡センターでのモニタリングシステムを構築できます。
![感染症患者・重篤患者モニタリング、働き方改革への活用](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution12-1024x243.png)
その他にも、コロナ感染症病棟やICU、NICUとの映像&音声によるコミュニケーション、AI認証技術やビーコン等を使った自動打刻システムなども構築できます。
しかし、最も多い用途は手術室、特に麻酔のモニタリングです。
![麻酔の安全対策](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2023/12/or_solution13-1024x296.jpg)
麻酔医不足の解消、手術室の稼働率アップのため、各手術室の映像を麻酔医控室や各手術室へ進行状況を配信することができます。
さらに、麻酔管理システムの画面を配信に追加すれば、各手術室の状況を見ながら効率的に動くことができます。
私たちにとって、医療の安全対策や効率化の支援を通じて、一人でも多くの患者さんの助けになることが目標です。
お気軽にお問い合わせください
医療従事者の方、医療機器メーカーの方、医療商社の方など、ぜひお気軽にお問い合わせください。PCを使ったデモも可能です。
国際モダンホスピタルショウ2024出展のご案内
![国際モダンホスピタルショウ2024・NSTGブース](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2024/07/263593-b59647d3-36ee-409b-a613-5dbedfd6ce24.png)
2024年7月10日(水)・11日(木)・12日(金)に東京ビックサイトにて開催される「国際モダンホスピタルショウ2024」にエヌエスティ・グローバリスト株式会社と共に、出展しました。
![](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2024/07/20240710_124500-1024x683.jpg)
![](https://quadcom.jp/wp-content/uploads/2024/07/20240710_124446-1024x683.jpg)
オンラインは2024年7月31日(水)まで開催しております。オンラインでは、展示製品の詳しい資料をダウンロードできます。
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