※この記事のアイキャッチ画像は、DALL·Eで生成しました。
最近「ダイバーシティ(Diversity)」というワードをよく耳にします。
ダイバーシティを一言で言えば「多様性」を意味しますが、これは文化や人種の同質性の高い日本において、消費者が企業に期待する変化の形であり、企業の社会的な価値となりつつあります。
経産省が勧めるダイバーシティ経営とは以下のように定義されています。
多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営。
「多様な人材」とは、性別、年齢、人種や国籍、障がいの有無、性的指向、宗教・信条、価値観などの多様性だけでなく、キャリアや経験、働き方などの多様性も含みます。「能力」には、多様な人材それぞれの持つ潜在的な能力や特性なども含みます。「イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営」とは、組織内の個々の人材がその特性を活かし、生き生きと働くことのできる環境を整えることによって、自由な発想が生まれ、生産性を向上し、自社の競争力強化につながる、といった一連の流れを生み出しうる経営のことです。
経済産業省
この記事のインデックス
消費者から見た企業価値の変化
一方で、消費者が企業やブランドに求める役割は変化しつつあります。
ブランディングの要素として、企業のあり方を示す「ミッション」「ビジョン」「バリュー」は広く知られています。近年はそこに「パーパス(Purpose)」というあり方が加わり、「パーパス・ブランディング」が注目され始めています。
従来のブランディングは消費者から見たブランドイメージをコントロールすることに主眼をおいていました。
それに対してパーパス・ブランディングは、「世の中に存在意義を提示し、その思想に共感してくれる人たちが自分ごと化したストーリーを生み出しやすくなる仕組みをデザインすること」と定義されています。
企業の透明性が重要
最近では消費者が商品そのものよりも、その背景に共感する傾向があると言われています。これを指すものとして、「エシカル消費」という言葉があります。
食品の廃棄問題や製造過程の倫理問題など様々な社会問題や安全・安心、リサイクルなど、企業が思う以上に消費者は敏感になっています。
特にセンシティブな層をターゲットにするのであれば、細部まで徹底した配慮があるかどうかが購買の判断基準になると考えた方が得策です。
重要視される企業倫理とは?
マーケティングにおいて顧客が企業に求める基本的な要素の1つが「透明性(トランスパレンシー)」です。

過去にステマ(ステルスマーケティング)と呼ばれる顧客を欺くような手法が話題になりましたが、真実味にかける効果を大げさに訴求するマーケティングは現在でもあふれています。
また、環境への配慮をすることによって、持続可能性(サステナビリティ)に取り組む企業も増えています。
2015年に国連によって掲げられた持続可能な開発目標(SDGs)が広がり、消費者認知が高まっています。
プライバシー保護、データセキュリティへの配慮
そして、プライバシー保護やデータセキュリティについては、DX化が広がる現代では当たり前に企業が対応しなければいけない課題です。特にマーケティングをご担当される方は、自社におけるプライバシーポリシーやデータセキュリティに対する取り組みを明確化し、消費者に伝える必要があります。

個人情報保護法で定められている内容や方針は国ごとに異なるため、関係する各国の個人情報保護法をしっかりと理解し、順守する必要があります。
EUでは「GDPR」、カリフォルニアでは「CCPA」、中国では「中国サイバーセキュリティ法」など国ごとに異なるため、誰をだけではなく、どの国をターゲットにするのかによって考慮する必要があるのです。
社会問題・安全安心・もったいない
「エシカル消費」意識が高い方は、企業が思う以上に細部をチェックしています。
そしてその細部の緩みは、消費者の購買判断に大きく影響するのです。
廃棄問題・食の倫理、動物実験、動物虐待、安心・安全・清潔な環境での調理工程など、当たり前にできていると思っていても、グローバル化が目覚ましい現代、どの国や文化からリスクが発生するか分かりません。
マクドナルドが失敗を糧に食の安全アピール施策を実施したり、ファーストリテイリングが委託先工場リストの公開、労働環境配慮をPRしたり、味の素がアミノサイエンス事業でスペシャリティの高いバイオ新素材の開発に取り組んでいるなど、多くの活動事例があります。
エシカルな人のアンケート結果
これはマクロミル社が2021年3月に公開したエシカルな人(自分の好きなコト・モノを大事にしながら慎ましく生活する人たち)を自主調査したアンケート結果によるものです。



まず、「デモグラフィック」で見ると、エシカルな人は女性の割合が65%と多く、30代や60代がボリューゾーンです。
2人暮らし約4割、持ち家マンション住まいが多く、専業主婦の割合が高く、有職者ではサービス業、教育系の一般企業に働く人材が多いそうです。



平均個人年収は325万円と収入は決して高くないが、一ヶ月の貯蓄額は3.22万円とコツコツ貯蓄してやりくりしています。
こういった方々のプロファイルは、トレンドに敏感でオンライン・オフライン問わず、幅広いメディアに接触・信頼度が高く、自身の健康や生活に関することだけでなく、環境・社会貢献への関心も強いそうです。
ニュースは全国紙の新聞やアプリなどの大手メディアをチェックし、SNSや比較サイト等を活用し、情報に踊らされないよう慎重に確認しています。
消費傾向としては、モノ消費よりコト消費派でコンテンツや旅行・食事などの体験を楽しむ傾向があるということです。グルメでお酒好きだが、外食にお金を使うよりも自宅で料理したり晩酌を楽しむ傾向にあります。
肌ケアに気を遣い、無香料・無添加・安全であることを重視して化粧品を選択。服はファストファッション、バッグや靴は名の知れたメーカーの商品を⻑く利用し、インテリア・家電はシンプルかつ機能性を重視します。
また、健康意識が高く、車は利用せずウォーキングをして体を動かすといった感じです。
何となく自分と似ているなと感じた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
エシカル消費への対応が経営に与えるインパクト
こういったデータが示すものは100%ターゲットに差し当たるものではありませんが、 もしこういった ペルソナ が自社のターゲットと被るのなら、エシカル消費 対応が必須であるということかもしれません。
すなわち、企業にとって、エシカル消費を意識したビジネスを CSR の中核として実施することこそが、既存顧客のロイヤリティを高め、新しい世代を中心とした消費者の獲得につながります。
逆に、これらの価値に合致しない企業は今後徐々に市場から淘汰されていく可能性さえあります。
いずれエシカル消費に沿った商品が市場を沙汰してしまうと、そこからの参入では差別化が難しくなるかもしれません。
こちらはダイバーシティを”女ゴコロ”というテーマで書いた記事です。合わせて御覧ください。
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